鍼灸コラム

鍼灸師について
鍼灸師は将来性がある?活躍し続けるために必要な要素とは

鍼灸師は将来性がある?活躍し続けるために必要な要素とは

2019.8.26

鍼灸師になりたいと考えているものの、将来性や活躍の場がどの程度あるのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。今後、鍼灸師として活躍するためには、鍼灸のルーツや需要が高まっている分野について理解しておく必要があります。

今回は、鍼灸師を目指すにあたって、知っておきたい鍼灸師になるためのプロセスと将来性について詳しく解説します。鍼灸師として働きたいと考えている人は、これから鍼灸師にはどのような役割や活躍が求められているのか確認しましょう。

鍼灸のルーツ「東洋医学」が再注目されている!

現代の医学は、「西洋医学」が主流です。しかし、鍼灸のルーツである「東洋医学」は、人々の健康に対する意識が高まっていることもあり、近年再注目されています。

ここでは、「東洋医学」と「西洋医学」の違いと東洋医学における「鍼灸」の解釈について解説します。

東洋医学と西洋医学の違い

東洋医学では、症状の原因を見つけ出し、体の内側から治療をして根治を目指す原因療法を行います。また、自然治癒力を高めて病気を予防することを目的としている点が特徴です。

病気の原因にアプローチする東洋医学は、健康志向が注目される現代にマッチした医療といえるでしょう。

一方で、西洋医学は、症状そのものにアプローチする対処療法を行います。痛みや不快症状を取り除くために、薬の処方や手術をしながら治療する点が特徴です。先進国の主な医療行為には、西洋医学が用いられています。

東洋医学における「鍼灸」とは

「はり」と「お灸」によって治療を行う鍼灸は、東洋医学から伝わる医療です。西洋医学の場合、薬の服用によって副作用などのリスクが生じることもあります。その点、鍼灸は、副作用が気になる場合や治療法がはっきりしない病気に対しても施術することができる点がメリットです。

「はり」は鍼を患部に刺して刺激を与え、「お灸」はツボにもぐさを置き温熱による刺激を与えますが、それぞれ「はり師」と「きゅう師」の有資格者のみが施術できます。

また、同じ鍼灸でも中国鍼灸と比べると、使用する鍼の太さが異なります。東洋医学が日本に伝わって以降、使用する鍼は細くなり、西洋医学の良さをプラスしながら日本独自の鍼灸スタイルを確立してきた歴史があります。

鍼灸師の将来性|活躍できる分野が広がっている4つの理由

鍼灸師の主な勤務先は、基本的に鍼灸治療院です。人手不足の現場もあり、求人募集も多く就職先に困ることはないでしょう。なかには、鍼灸治療院や整骨院などに勤める以外に、独立して自分で治療院を開業するという人もいます。

近年、鍼灸治療院以外での活躍の場も広がっているため、国家資格取得後の進路を決める前に選択肢をチェックしておくことがおすすめです。

ここでは、将来性がある活躍できる分野をピックアップして紹介します。

高齢者増加による介護現場での人手不足のため

高齢化が進むなかで、介護現場の人手不足は深刻です。そのため、疾患やケガのリハビリや自然治癒力を高める治療を行える鍼灸師は、介護施設や福祉施設で需要が高まっています

副作用のリスクがない鍼灸治療は、高齢者の体調管理やケアに取り入れやすく健康維持に効果が期待できると高く評価されています。

さらに、介護業界で活躍の場を広げるなら、ケアマネージャー(介護支援専門員)になることも1つの手です。5年以上の実務経験を経て試験に合格知れば、ケアマネージャーとして利用者の介護プランを作成することができます。そのため、鍼灸師の知識と経験を活かして、より良い治療を提案することができるでしょう。

スポーツ・フィットネス人気で需要が拡大しているため

スポーツ業界やフィットネスジムなどでは、疲労回復やリハビリなどを目的に鍼灸師を雇用するケースが増えています。

スポーツ選手やジム会員のコンディションを整えるためにも、鍼灸師の知識とスキルは大いに役立ちます。特にスポーツ業界は、ドーピング検査に引っかからないように薬やサプリメントの服用がむずかしいため、安心して治療が受けられる鍼灸は需要が拡大しています。

そのため、スポーツ現場で活躍する鍼灸師を目指す人も少なくありません。チームの専属トレーナーやフリーランスのトレーナーとして働くなど、活躍の場は豊富です。

美容・エステ分野での鍼灸が女性の支持を集めているため

肌の新陳代謝アップやホルモンバランスの乱れを改善することを目的とした、美容鍼灸やレディース鍼灸が注目されています。

血液循環の改善やアンチエイジング効果を期待して、鍼灸治療を受ける女性が増えています。美容に効果が期待できるツボにお灸や鍼治療を行い、悩みの改善やリフレッシュできる点が人気の理由です。

いつの時代も健康や美に対する関心が高い女性は多く、レディース鍼灸院やエステサロンなど、これから先も美容分野での活躍の場は増えていくことが予測されます。

女性鍼灸師が活躍できる場が拡大しているため

近年、鍼灸治療院に限らず、レディース鍼灸院やエステサロンのように女性鍼灸師が活躍できる場が多くなっています

仕事や家事、妊娠や出産など、女性ならではの視点で患者さんに寄り添った施術ができる点も、女性鍼灸師の活躍の場が広がっている理由の1つといえるでしょう。

また、女性の施術者を指名する患者さんも少なくありません。患者さんが女性の場合、ホルモンバランスの乱れや不妊治療などの悩みは男性だと相談しにくいこともあります。
その点、女性の鍼灸師が施術を担当してくれるとなれば、安心して相談したり希望を伝えたりすることができます。

どうすれば鍼灸師として活躍できるの?

鍼灸師を目指すなら、まずは必要な資格を取得するためのプロセスをチェックしておきましょう。鍼灸師として働く際には、各分野のスペシャリストを目指すこともポイントです。

ここでは、鍼灸師になるために必要な資格と条件、さらにスペシャリストを目指すべき理由について解説します。

鍼灸師になるために必要な資格・条件

鍼灸師になるためには、「はり師」または「きゅう師」の国家資格が必要です。そのためには、まず鍼灸の大学や専門学校などの養成施設に入学して3年以上勉強し、専門課程を修了してから受験資格を得なければなりません

最近では、鍼灸師と柔道整復師を同時に目指せる専門学校(ダブルスクール)も注目されています。

鍼灸大学・短大・専門学校は、鍼灸について学ぶという点は共通しています。どちらに通って鍼灸を学ぶかは、終了までの期間やメリットを比較しながら選ぶことがポイントです。

  修了までの期間 メリット
短期大学
専門学校
3年制
  • ・鍼灸に特化した知識や技術を学べる
  • ・大学よりも1年早く国家試験を受けられる
  • ・学費が抑えられる
鍼灸大学 4年制
  • ・専門知識だけでなく一般教養も学べる
  • ・大卒の学歴が得られる
  • ・企業への就職を狙いやすい

鍼灸師は、なりたいと思ってすぐになれる職業ではないため、専門課程を学べる学校に通いスムーズに国家試験に合格したとしても、4~5年はかかることを理解しておきましょう。

活躍するために各分野のスペシャリストを目指そう!

鍼灸師を目指して国家試験を受ける人は、年々右肩上がりです。活躍の場に広がりを見せる鍼灸師という職業に注目する人は多く、ほかの鍼灸師との差別化や年収アップを図るためには各分野のスペシャリストを目指すことが求められます

以下は、平成30年に実施された試験における受験者数と合格率を表にまとめたものです。

  受験者数 合格率
はり師 4,622名 57.5%
きゅう師 4,555名 62.5%

鍼灸師と一口にいっても、介護現場や美容業界など活躍のフィールドはさまざまです。スペシャリストを目指すなら、あん摩マッサージ指圧師・カイロプラクティック・ダイエットインストラクター・スポーツトレーナーなど、今後に活かせそうな資格を取得しておくこともおすすめです。

また、普段から時事ネタや人々の行動や思考にアンテナをしっかり張っておくことで、今後注目される分野や成功するためのヒントなど、鍼灸師を取り巻く環境や情報を得ることができます。

まとめ

東洋医学がルーツである鍼灸は、健康志向の人や生活習慣病の予防に気を配る人が増えていることもあり、再注目されているジャンルです。これから鍼灸師を目指したいと考えている人は、鍼灸の需要が高まっている分野について理解を深めておきましょう。

さらに、介護現場・スポーツ・美容など、鍼灸師が活躍できる場は広がりを見せています。そのなかで、自分が活躍できる場を見つけるためには、資格の取得だけでなく各分野でのスペシャリストを目指すことが大切です。

そのためにも、資格取得に必要なプロセスを踏んで、ほかの鍼灸師にはない強みを活かして活躍できる鍼灸師を目指しましょう。

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