鍼灸コラム

鍼灸師について

教えて!鍼灸あん摩マッサージ指圧師試験の問題数や合格基準

2018.5.25

鍼灸は中国の伝統医学として認められた医療技術の一つです。鍼や灸を用いてさまざまな疾病・疾患への治療、改善を促進するために日本でも数多くの鍼灸師が従事しています。現在では鍼灸治療に加えて、あん摩マッサージを行うオールマイティな鍼灸院が人気を誇っています。医療に属する職業ですから国家試験への合格が必須となるため、これから鍼灸あん摩マッサージ指圧師を目指したいという人の「試験の問題数」「合格率」「試験内容」などの疑問について解説していきます。

 

☆3つの試験がある!鍼灸師の国家試験それぞれを解説

鍼灸あん摩マッサージ指圧師を目指している人は「はり師」「きゅう師」「あん摩マッサージ指圧師」の3つの国家試験に合格しなければなりません。「はり師」「きゅう師」は大学や養成施設のカリキュラムを学ぶことで同時に受験することができ、専門とする学校数も多いため比較的学びやすいとされています。これに対して、あん摩マッサージ指圧師の大学は存在せず、限られた養成施設でしか学ぶことはできません。この3つの試験を受験するためには「あん摩マッサージ指圧師養成課程」のある専門の養成施設への入学が必要になります。3つの試験に合格した人は「三療師」とも呼ばれます。
はり師、きゅう師は道具を用いての施術を行うものですから、人体の基礎知識や構造への理解を高めて適切に施術部位を把握する能力が必須です。反対に、あん摩マッサージ指圧は道具を使わずに手や体だけを使っての指圧法を学ぶことになりますが、直接体に触れることで血流を良くしたり、精神的にも肉体的にもリラックス状態にすることが期待できるのです。鍼灸による施術を行う前にあん摩マッサージ指圧をすることで鍼灸の効力を上げたり、より改善に導くサポートを担うことが可能とされています。3つを組み合わせることがそれぞれの施術の相乗効果を生み出すことへとつながりますので、しっかりと試験対策をして臨みましょう。

 

☆全部で160問!はり師・きゅう師国家試験の問題科目と問題数

「はり師」「きゅう師」の国家試験は午前と午後の二部に分かれていて、全14科目から午前・午後各80問ずつの合計160問が基本の問題数です。どちらか一方しか受験しない人は午後の試験問題80問のうち、はり師を受験しない場合には「はり理論」、きゅう師を受験しない場合には「きゅう理論」の10問が減らされます。全13科目のうち70問になるため、午前と合わせると計150問ということになります。
はり師、きゅう師の問題科目は、専門基礎分野と専門分野に分類されています。
【専門基礎分野】
「人体の構造と機能」に含まれる科目
・解剖学・生理学
「疾病の成り立ち、予防および回復の促進」に含まれる科目
・病理学概論・臨床医学総論・臨床医学各論・リハビリテーション医学・衛生学/公衆衛生学
「保健医療福祉とあん摩マッサージ指圧、はりおよびきゅうの理念」に含まれる科目
・関係法規・医療概論(医学史を除く)
【専門分野】
「基礎はり学/基礎きゅう学」に含まれる科目
・東洋医学概論・経絡経穴概論・はり理論・きゅう理論
「臨床はり学/臨床きゅう学」に含まれる科目
・東洋医学臨床論
以上がはり師、きゅう師の試験科目になりますが、いずれも大学や専門学校などの養成施設での授業をしっかりと受けていれば学べている科目です。

 

☆150問!あん摩マッサージ指圧師国家試験の問題科目と問題数

「あん摩マッサージ指圧師」の国家試験も、鍼灸と同じく午前と午後の二部制ですが、問題数は全13科目から各75問ずつの計150問です。試験の問題科目については以下を参照してください。
【専門基礎分野】
「人体の構造と機能」に含まれる科目
・解剖学・生理学
「疾病の成り立ち、予防および回復の促進」に含まれる科目
・病理学概論・臨床医学総論・臨床医学各論・リハビリテーション医学・衛生学/公衆衛生学
「保健医療福祉とあん摩マッサージ指圧、はりおよびきゅうの理念」に含まれる科目
・関係法規・医療概論(医学史を除く)
と、専門基礎分野については、はり師きゅう師と同様の科目が試験対象となっています。
【専門分野】
「基礎あん摩マッサージ指圧学」に含まれる科目
・東洋医学概論・経絡経穴概論・あん摩マッサージ指圧理論
「臨床あん摩マッサージ指圧学」に含まれる科目
・東洋医学臨床論
専門分野はあん摩マッサージ指圧についての理論が入ります。これにより、あん摩マッサージ指圧師養成課程のない養成施設では受験資格が得られないということになります。

 

☆覚えておきたい!試験時間と時間内に全問終わらせる方法

はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の試験時間はいずれも午前120分、午後120分の計240分間です。はり師、きゅう師を同時に受験する場合には120分間で80問を解く必要がありますが、1問あたり1分30秒以内で解答することができれば時間内に解き終わります。どちらか一方を受験する人は問題数が10問減るため、試験時間も15分短縮されます。午後のみ105分間で70問を解いていくことになりますので、解答ペースに注意しましょう。
あん摩マッサージ指圧師の試験は各75問ですので、1問あたり1分36秒以内で解答していけば時間内に全問解くことができます。時間が足りないということを避けるためにも、日頃から時間配分をしっかり行えるようにしておくと安心です。苦手科目であったり、問題によっては悩む時間が必要になるものも出てくるかもしれません。そういった問題にあたったときには、後回しにして次の問題へと進む決断力を持つことも大切です。最後にもう一度全体の見直しができるくらいの余裕が持てるように、事前の準備を怠らないことが重要です。

 

☆達成しよう!国家試験の合格基準

3つの国家試験の配点はそれぞれ1問1点とし、およそ60%の点数が必要です。はり師、きゅう師の同時受験者は全160問のうちの100問程度が正答であれば合格、どちらか一方の受験者とあん摩マッサージ指圧師の試験は、150点満点のうち90点以上で合格とされ資格取得になります。マークシート形式での試験が採用されていますので、解答欄のズレや書き残し、筆圧が弱く判定されないことなどを防ぐためにも、筆記用具の用意や事前のシミュレーションをしましょう。
なお、これらの合格基準は平成30年2月24日(土)および25日(日)に実施された試験時でのものになりますので、実際の受験時には変更になる可能性があります。受験年の合格基準や試験形式はその都度「公益財団法人東洋療法研修試験財団」のホームページなどで確認してください。

 

☆国家試験対策は必須!

鍼灸師、鍼灸あん摩マッサージ指圧師に必要な資格取得のための国家試験は全13科目(はりきゅう同時受験は全14科目)の中から150~160問出題されています。問題数も多く専門分野なため、暗記するだけでも膨大な量の知識が必要になります。必要な知識を適切な場面で出さなければならないのが試験です。国家試験にストレート合格するためには、毎日の地道な積み重ねと自分に合う効率的な勉強法を確立することが最も大切といえます。
試験対策の有効な手段として、「テスト形式の勉強」「科目ごとの整理と理解」「覚えやすい自分なりの記憶法」などがあります。テスト形式の勉強方法としては、実際の試験を想定して試験と同じ時間、同じ状況で必要な問題数を解いてみるということが挙げられます。インターネットや市販の問題集で過去問題を用意し、時間を測りながら集中して臨みましょう。何度も繰り返していくなかで、試験への緊張感に慣れたり、時間配分のコツを掴むことができます。
また、専門分野は科目ごとに教育内容が異なります。重要な部分を整理し、自分なりの理解を深めていけるように日頃から予習復習をしっかりと行う習慣をつけましょう。学校のテストとは違い、資格試験は一夜漬けでは成果が得られにくい傾向にあります。どんなにコツコツ勉強をしてきた人でも、いざ試験問題を前にするとわかっているはずの問題なのに思い出せないという場面も多くなります。しかし、毎日努力してきた人は他の問題を解いているときにふと思い出すことができたり、自身が勉強してきた風景などから引き出すことができる強みを持っています。年に一度しかない試験日に後悔しないためにも、できることはすべてやっておきましょう。
そして、人にはそれぞれ覚えやすい勉強法があります。語呂合わせをしたり、単語帳を作ったり、身振り手振りで体に覚えさせるなど自分に合った覚え方を見つけることが最も身に付きやすい勉強方法です。間違いやすい問題や覚えにくい単語を洗い出し、重点的に繰り返していくことで必要なときにパッと取り出せる引き出しをたくさん作るとよいでしょう。
苦手を知ることは合格への近道です。なによりも「自分に自信を持つこと」が大切ですから、わからないものをそのままにせず「苦手な問題を克服できた」という達成感を日々重ねていくことが、試験への自信につながってきます。

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