鍼灸コラム

コラム(症状別・豆知識)

指で押しても鍼を刺しても効果的!覚えておきたい肩こりのツボ

2017.10.16

人間の身体には至るところにツボがあり、刺激を与えることで身体の不調を改善できると言われています。肩こりや腰痛だけでなく、内臓や自律神経の不調などにも効果があるといわれるツボは、鍼やお灸、マッサージなどにおいて重要な役割を果たします。しかし、ツボによって対応する症状が異なるため、症状に合ったツボを正しく刺激することが大事です。ここでは数多くのツボのなかから、特に肩こりに効くツボについて詳しく解説します。

 

☆体中にたくさんある「ツボ」って一体何なの?

ツボとは、長年の経験上、押すなどの刺激を与えると身体に何らかの変化が現れることがわかった体中に点在するポイントのことです。東洋医学では、人間が持つエネルギーを気と呼び、身体のなかの気が流れる道を経絡(けいらく)と呼びます。経絡には気が集まる場所がいくつかあり、それを専門的には経穴、一般的にはツボと呼んでいます。経穴には良い気だけではなく邪気も集まると考えられており、邪気によって気の流れが滞ると身体に不調が現れるというのが東洋医学の考え方です。人間が本来持っている自然治癒力を高める方法で身体の不調を治すため、滞った気を流して正常な状態に戻す目的でツボを刺激します。気の流れが正常化すると内臓の働きが活発になり、自然治癒力が高まると考えられているのです。実は、西洋医学にも経穴に相当する考え方があり、トリガーポイントと呼ばれます。トリガーポイントとは、痛みの根本原因になっている場所という意味で、神経や血管が集まっている場所です。トリガーポイントは痛みを抑えるための注射をするポイントでもあるのですが、西洋医学のトリガーポイントと東洋医学のツボは7割以上が重複していることがわかっています。ツボの一部がトリガーポイントに当たっているため、ツボを刺激することで痛みを緩和することも可能なわけです。

 

☆ツボといって思い浮かぶのは何?

ツボとは何なのかがわかったところで、一般の人にとってのツボのイメージについても知っておきましょう。ツボというとどのようなものを思い浮かべるかを質問してみました。

★身体の不調を治すイメージが強い

・足ツボ。サンダルやマッサージなど、足ツボに関わる健康商品が非常に多いため。(20代/派遣社員/男性)
・鍼治療やお灸などのポイント。マッサージで重要なイメージ。食欲不振や便秘など、自分でも押さえて改善することができる場所。(50代/専業主婦(主夫)/女性)
・ありとあらゆるところにツボはあると思いますが、肩こり症の私にとっては首の付け根のところがツボだと思っています。(40代/正社員/女性)
・肩こりや腰痛だけでなく、生理痛など悩みになっているところを治してくれると思っています。(20代/パート・アルバイト/女性)
・ツボを押したりツボに鍼を打ったりすると、病気が治ったり痛みが減ったりしそう。(40代/専業主婦(主夫)/女性)
・身体の「ツボ」と聞いて思い浮かぶのは、体の悪い部分がわかるということです。(30代/正社員/男性)

【質問】
身体の「ツボ」と聞いて思い浮かぶのはどのようなことですか?

【回答結果】
フリー回答

調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
調査期間:2017年08月21日~2017年08月28日
有効回答数:223サンプル

今回のアンケートでは、ツボという言葉に健康に繋がるイメージを持っている人が多いことがわかりました。ツボの場所としては足裏や耳などをイメージする人が多く、それらの場所にあるツボを刺激すると、ツボのあるところだけでなく、離れたところでも血行が良くなり、不調が解消されるといった意見が目立ちました。つらい肩こりの痛みを緩和するために、自分で首の後ろや手のツボを押しているという声も多く、ツボの存在や効果については一般的にもかなり認識されてことがうかがえました。

 

☆ツボを効果的に刺激する方法は?

ツボは体の至るところにありますが、それぞれ対応する症状が異なるため、闇雲にどこでも刺激を与えればよいというわけではありません。また、刺激は強ければ強いほど良いというものでもなく、刺激が強すぎるとかえって悪影響が出る場合もあります。つまり、ツボの効果を最大限に引き出すためには、症状に対応するツボを的確かつ適度に刺激することが重要です。ツボへの刺激は指圧や鍼、お灸などさまざまな方法で与えることができます。ツボ押しは指で圧迫する以外にも、棒などの道具を使って押すこともあります。ツボ押しは肌の表層近くへ刺激をしっかりと与えることができます。しかし、深いところまでは刺激が届かないのが難点です。押しただけでは刺激が届きにくい深いところまで刺激を行き渡らせたいときには鍼を用います。鍼はどれくらいの深さまで刺すかという点が重要なポイントで、鍼を刺したあとに動かしたり電気を通したりするなど、刺激の与え方にバリエーションがあります。お灸はツボに温熱刺激を与えられる点が特徴です。鍼とお灸を組み合わせれば、深い層にも温熱刺激を与えることもできます。ほかにも、ツボの位置に磁石を置いて磁力の刺激を与える方法もあります。症状に合わせて刺激の与え方を選び、組み合わせると効果的です。

 

☆知りたい!肩こりに効くツボ

肩こりに悩んでいる人におすすめのツボは次の5つです。
・肩井(けんせい)
首の付け根にある出っ張った骨と両肩とのちょうど中間に位置するツボです。肩こりの人にとって最もコリを感じている部分に近いツボかもしれません。太い血管の通っている場所で、刺激をすることによって血流がよくなります。背中に痛みがある場合や、頭痛、歯痛を伴う場合にもよく効くツボです。
・天柱(てんちゅう)
首の後ろ側の髪の生え際を中心から探っていったときに、2本の太い筋の両外側にあるツボが天柱です。頭部への血行を良くして、首こりや肩こりを緩和します。
・風池(ふうち)
首と頭の堺目に位置するツボで、頭痛を伴う肩こりや首がこっているときに刺激すると効果を期待できます。首の後ろから髪の生え際を探っていくと、天柱の両外側、耳の後ろに近いところにあります。
・合谷(ごうこく)
合谷は手の親指と人差し指の付け根にあるくぼみにあるツボです。肩からは離れていますが、精神的な緊張をほぐしたり、首や肩のコリをやわらげたりする効果があるとされています。
・肩中癒(けんちゅうゆ)
首の真後ろにある出っ張った骨から左右に指3本分ほど外側にあるツボです。この部分を刺激すると、つらい首のコリや痺れを和らげる効果が期待できます。

☆まとめ

人間の身体にはたくさんのツボがあり、身体の不調を治すためにはツボを適度に刺激することが有効です。ただし、ツボにはそれぞれ対応する症状があるため、症状に合ったツボを選んで刺激することが大事です。たとえば、肩こりの解消のためには、肩や首周りの血行を促進するツボや精神的なリラックスをもたらすツボを刺激すると効果的です。正しいツボがよくわからないという場合には、プロの鍼灸師に相談するのがおすすめです。
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