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東洋鍼灸専門学校の日常や、普段とは一風変わった一面をお届けします。
当校の雰囲気を少しでも感じて頂ければと思います。

2013.11.26 Tue
在校生向けイベント~三浦勝男先生による 「柳谷一本鍼」~を開催しました!

在校生向けイベント~三浦勝男先生による 「柳谷一本鍼」~を開催しました!

今回も、前回に引き続き前半は柳谷素霊先生の著書『柳谷秘法一本鍼伝書』を用いての座学、後半は前半の講義を踏まえて鍼灸の実技を披露していただきました。

座学では、まず『柳谷秘法一本鍼伝書』より“肩こり”に対する掴み鍼の運用方法と、ご自身の臨床経験より首肩の症状を訴える患者さんには、頸椎の前弯が無くなっている方が多いこと、その養生法として枕の当て方なども教えて下さいました。
次に脊際穴の使い方として、どんな患者さんにも効果があるから病態がうまく掴めなかったらこれをすれば良いとの指導があり、卒業間近の3年生にとってありがたい指針を与えてくれました。
最 後に、むすびの中の末尾に書かれている五行に関する1行を読み、「臨床ではこれが一番大事である」と言われて締められました。“五行”わかりやすく身近な ものには1年生のはじめに五行色体表を学びます。臨床ではついつい目の前の現症に追われ難しい理論治法や標治法に目が向かいがちになってしまいますが、こ の言葉に「基本を忘れるな」と戒められ背筋が伸びる思いがしました。
お話の中で、自分が開業する地域の医療機関に挨拶回りをして良い関係を構築す ることも柳谷流であると言われていました。これは重篤な疾患が疑われる患者さんを紹介できる専門医を把握しておくことの必要性と地域の方々の保健の一端を 担う地域医療の一員として患者さんに対して最良の環境を整えることも大切なことであると教えられたように感じました。

鍼灸実技では、肺経 に対する経絡治療を紹介して下さいました。教科書で学ぶ難経六十九難に則した配穴だけではなく、三浦先生の五十数年の研鑽による経穴も含まれ、さらに、そ の各経穴に対する刺鍼の順番も披露いただきました。講義当日、あいにく刺手の親指にケガをなさっていて「思うように指が動きませんが…」とおっしゃってい ましたが、探穴から刺入抜鍼までの一連の動作は非常に滑らかで見学している方にも、その効果が伝わってくるようでした。実技の最後に、首肩の凝り・腕の痛 み等に対する治療として「人迎穴」への刺鍼を見せて下さいました。「人迎穴」は刺鍼の際、解剖学的に難しい場所にあり、しっかりとした知識が求められる経 穴ですが、三浦先生の学・術に裏打ちされた自信と狙い通りの響きを得られる臨床経験の豊富さに改めて敬服させられました。

三浦先生の講義を受けて、最も印象深かったのは、折にふれ「柳谷流」とおっしゃっていたことです。柳谷素霊先生から直に学ばれた中には、鍼灸の教科書を離れ、当時の世相を反映した鍼灸師として生きていくための知恵と術がふんだんに盛り込まれていたのだと感じました。

次回は、腎に対する柳谷流経絡治療をご紹介していただけるとのことでした。どの様なお話が聴けるのか今から楽しみです。
                                         教務 市川篤
参加者アンケートより
・経営の話とおりまぜたユーモアあふれる話でした。
・柳谷先生の貴重な本をいただいた後、三浦先生の貴重なお話をいただきまして、これから先に何度も見直すことになるだろう資料を活用していきたいです。本校に入学して良かったと思いました。どうもありがとうございます。次回の講義も楽しみです。
・経絡治療の方に奇穴・阿是穴が必要だということが分かった。一人一人の身体は違うのでしっかり判断していきたい。
・実践の症状に対する刺鍼と、本の記載内容が対応で説明されて良かった。
・柳谷先生から受け継がれている考え方、治療を聞けて良かったことと、実践的な知識が得られ良かったです。
・経絡治療の実際と効果を見せて頂きました。凄い!でした。